7速DSG 仕組みがようやく分かった

2016年3月19日(土)
 もう5年もVWゴルフ6トレンドラインに乗っていて、7速DSGの仕組みがようやく分かりました。

 まあ、調べようと思えば今までもできたのですが、とにかく分かりにくくて断念の連続でした。今回こんなサイトを見つけました。これでようやく意味が分かりました。

 ”ネコでも判るデュアルクラッチトランスミッションの仕組みと動作の解説講座”

http://5garage.com/archives/2963

 今までも理屈では判るのです。クラッチが二組あって、一方のクラッチAから出るシャフトには1、3、5、7速ギヤが付いている。

 もう一方のクラッチBから出るシャフトには、2、4、6、Rギヤが付いている。

 発進するときにはクラッチAがつながり1速ギヤで発進。そのときには2速ギヤがすでにスタンバイしていて、クラッチAが切れ、クラッチBにつながると2速にシフトアップされる。

 でもこれでは実際にDSGの画像を見てもさっぱり判りませんね。

 これでクラッチがふた組あるのとか、クラッチの出力軸はどこに出るのとか、ふた組のギヤから出た出力軸がどうやって1本になるのとか、根っからのメカ好きだから仕組みが判らないと、何か消化不良だったんですよね。

 上記サイトの画像の一部です。これも判りやすいです。
7速DSG 仕組みがようやく分かった_c0006211_10432728.png


 それに、今でもDSGは良く壊れるとか、走行中に壊れると走行不能になるとか、2、4、6速側のクラッチがつながらなくなったとか、実際に動画がアップされているのを見ると、いたずらに不安をあおられます。

 仕組みが判ると、乗り方が変わります。DSGに余計な負担をかけないようにしようとします。結果、DSGが長持ちする。こうなると良いのですが、少なくとも負担が軽減されて悪いことはありません。

 クラッチに一番負担を掛けるのが半クラッチです。渋滞でブレーキペダルの足をゆるめて疑似クリープ現象を利用してゆっくりと前進する。

 ブレーキペダルを少し踏んだりゆるめたりして、そろりそろりと前進する。これが一番良くないです。30分も1時間もこれを続けるのは最悪です。

 できることなら渋滞を避ける時間帯を走りたいですが、それができないなら、できるだけ半クラッチは避けることを考えます。

 前の車が発進したら少し距離をとって、ブレーキペダルから完全に足を離して、半クラッチではなく完全にクラッチをつないで前進するとか。

 急発進はできるだけ避けることも大事です。大通りの流れに合流するときに素早く加速しなければならないことがあります。DSGに慣れればこれが可能になります。

 でもこれは半クラッチ状態で過大なトルクを掛けることになるので、普段から急発進をしないことが大事です。

 機械ものは使わないと逆に動かなくなりますから、時には高速道路でスポーティーな走行をしたり、登坂路を駆け上ったりも必要です。

 でも、普段からSモードで走るとかは避けたほうが間違いなく良いはずです。通常モードで行儀の良い走り方をするほうがDSGにとっては優しいはずです。

 DSGの不具合には2種類あるように思います。一つはクラッチのジャダー現象です。ゴルフやポロの乾式多板ダイヤフラム方式クラッチは、それ自体が単板クラッチよりかなり小型のため多板式で面積を稼ぐ必要があります。

 それにクラッチ内のオイルの量がきわめて少なく、ダイヤフラムスプリングでクラッチ板を断続する際に摩擦熱が多く発生し、クラッチ板が変形する原因になるようです。

 多板式クラッチは、複数のインナーディスク(エンジン側)とアウターディスク(出力側)がアマチュアコイルでローターに吸引されてクラッチがつながるもので、ディスクの間隙は1mm程度のため、熱でクラッチ板が変形するとジャダーが発生します。

 GTIやRなどの湿式ではオイルが6リットル以上入っているようで、摩擦熱の発生が抑えられています。

 もう一つはギヤが切り替わらない現象です。(PS 油圧ポンプと油圧バルブの故障が多いらしいです)クラッチに起因することもありますが、コンピューターの制御異常が考えられます。

 コンピューターの方はユーザーにはどうしようもありませんから、リコールなどでプログラムの書き換え案内がきたら、速やかに販売店でバージョンアップするしかなさそうです。

 調べた結果に基づいて思いつくままに書きましたが、主観が入った素人考えであることはご了承ください。

 DSGは、確か2013年にDSGのリコールがあり、コンピューターソフトの書き換えとクラッチ本体の損傷調査があって、損傷がある場合は販売店でDSGの載せ替えになったと思います。

 あれ以降はDSGの大きなトラブルは表だってはないように思います。

 でも実際、DSGのトラブルに見舞われている方もいるようですし、今乗っている車のDSGがうまく動いているようなら、大事に乗っていけば良いのでは。

 私もあと4年はゴルフ6に乗りたいと思っています。ちなみに5年間4万km弱の走行でDSGのトラブルは今のところ1回もありません。

 今はトルコン式オートマチックトランスミッションの性能が格段に良くなったといいますし、ベンツやBMWでも8速ATなどを採用する車が出てきましたし、ダイレクト感と燃費だけならATでも遜色ないはずです。

 次期ゴルフも次期ポロも10速DSGのうわさがありますが、トルコンAT並みの信頼性が確保されていることを望みます。初期のDSGのように、ユーザーで実験するのはいけません。


※VWではDSG=ダイレクトシフトギアボックス
※ホンダなどではDCT=デュアルクラッチトランスミッション
※アウディーではSトロニックがDCTのこと


グローバルスタンダードはDCTと言うようですね。
DCTは変速機メーカのボルグワーナー社(米)が特許を持っています。


フォルクスワーゲンの乾式多板や湿式多板は単板のミスだという方が多いですね。
でも画像を見る限りは多板に見えるのですが。
7速DSG 仕組みがようやく分かった_c0006211_18552133.jpg



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by vient49 | 2016-03-19 10:55 | VWゴルフ6 | Comments(0)

何かにそっと呼び寄せられるような ※ブログ記事をリスト形式に変更してみました。2023/05/03


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