答え一発 カシオMINI 1974年製

2019年6月1日(土)
 今日は金沢市の百万石パレードの日です。24℃ぐらいの晴れのいい天候に恵まれています。もう20年以上はパレードを見に行くこともなくなりまして、ヨメのいない間にこっそりと昭和レトロなものを買って遊んでいます。

 「答え一発 カシオミニ」のCMで、パーソナル電卓が12,800円で発売されたのは1972年8月だそうです。懐かしく思う方はご覧ください。蛍光表示管(FL表示管)のグリーンがほんわかとしていますね。

 当時は企業向けの卓上計算機が市場の主流で、コンシューマー(個人)向け商品としては最初の電卓です。桁数は6桁です。昭和47年当時では個人が6桁(99万9,999円)以上を計算することはまずなかろうということで決まったそうです。

 ちなみに6ケタを超える計算は、▶ボタンを押している間だけ下6桁が表示されるので、12桁まで計算可能となっています。


答え一発 カシオMINI 1974年製_c0006211_15493159.jpg


 カシオMINIは大ヒットしました。当時の一般的な電卓はAC100V電源が必要で、価格も7~8万円以上するものばかり。12,800円の電池で動く電卓は個人のハートを掴みました。

 1972年の発売から最終モデルの1975年までに、累計1000万台が売れたそうです。当時の日本の人口が1億人を超えたばかりですから、10人に一人はこれを買ったことになります。


答え一発 カシオMINI 1974年製_c0006211_16154971.jpg



 カシオMINIはみんな同じモデルだと思っていたのに、これはCM-604となっています。調べてみると次のようになっているらしいです。
CASIO MINI 1972年8月発売(初代モデル)12,800円
CASIO MINI CM-601 1973年2月発売 12,800円
CASIO MINI CM-602 1973年5月発売 12,800円
CASIO MINI CM-603 1973年10月発売 12,800円
CASIO MINI CM-604 1974年2月発売 8,900円
CASIO MINI CM-605 1974年4月発売 8,900円
CASIO personal-MINI CM-606 1974年11月発売 5,800円
CASIO personal-MINI CM-607 1975年5月発売 4,800円

 それぞれ形が少しづつ変化して、短期間にバージョンアップを繰り返していたのですね。カシオはカシオ計算機という会社でした。1974年頃には液晶表示の腕時計を発売して、それも大人気だったのを覚えています。


答え一発 カシオMINI 1974年製_c0006211_16160705.jpg



 単3電池を入れてみると動きました。何気に使っている乾電池ですが、昭和30年代初頭、今から60年以上前には単1とか単2とかいう今と同じ規格がすでにありましたからね。同じ単3電池が変わらず使えるなんて不思議な感じがします。

答え一発 カシオMINI 1974年製_c0006211_16174058.jpg


 6桁ですが計算はきちんとできました。「298円×23」とか入れて「=」キーを押すと、ほんのしばらく表示管がランダムに点灯してから答えが出るという、計算機が計算しているんだなーという実感があります。当時の技術レベルが偲ばれます。カシオの技術者が設計したワンチップLSIは東芝で製造されたそうです。

答え一発 カシオMINI 1974年製_c0006211_16182864.jpg


 1976年当時でも、まだ蛍光表示管式の電卓が販売されていました。学生時代にキャノンの8桁電卓を2,500円前後で買った記憶があります。そのころから次第に液晶表示の安価な電卓が出てきて蛍光管は次第に市場から消えていきました。

 私は当時カシオMINIを買うことはなかったのです。実家は商売をしていたので、訪問販売に来たセールスマンから12桁の卓上計算機を親が買ったためです。当時で8万円前後だったと思います。

 他にもいろいろレトロなものを楽しんでいます。機会があればご紹介しましょう。



名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by vient49 | 2019-06-01 17:53 | レトロ | Comments(0)

何かにそっと呼び寄せられるような ※ブログ記事をリスト形式に変更してみました。2023/05/03


by vient49