2004年12月11日(土)
冬にはめずらしい穏やかな夕暮れ。
日本海に沈んだ夕日のなごりが透き通るように美しい。しかし、冬の空気は凛として冷たい。
ふと、5年前に行った北海道のアイスパビリオンを思い出す。
氷点下の張りつめた空気。ブルーの薄明かりにうかぶ真っ白な氷の壁。
子供のころ正月の朝を迎えたときに感じた、冴え冴えとした緊張感に似ている。
一瞬ののち現実に戻る。すっかり日が暮れ、明かりの付いた部屋。葉加瀬太郎のエンドレスバイオリンが静かに鳴っている。
バイオリンの泣きを聞いていると、昔のことばかり浮かんでくるのは歳のせいばかりではないと思いながら、浸っている。自分にとっての精神的リセット方なのだ。
きれいな音を奏でているのは、例のペットボトルたち。ふいに心が軽くなる。
リセットはうまくいったようだ。エンジェルインザスカイのメロディーに乗って。